パリに来ています。(ウェブショップはお休みを頂いています)
先週末、ロワール地方のワインの産地サンセールに行きました。
SANCERREと書いてサンセールと読みます。ワイン好きな方なら
皆さんご存知の事でしょうね。
広大なフランスの国土には多くのワインの生産地が点在していますが
ロワール地方はPOUILLY DE FUMEなど多くの素晴らしい
ワインを造っている場所の一つです。
このサンセールではドメーヌ・ヴァシュロンという、サンセールといえば
ヴァシュロン、といわれている日本でもよく知られているという名ドメーヌ
を訪れました。
ここではいち早くビオディナミ(バイオダイナミック農法)でワインを育て
醸造しています。
ワインの樹の品種、土壌(ここで初めてシレックス(火打石)という
石のまざった土のことを知りました)、日照時間や寒暖差などの気象
条件、栽培の手のかけ方、収穫後の醸造、等々すべてにわたっての複合
した要素がサンセールを代表するミネラル感やフルーツ感たっぷりの
おいしいワインを産み出すのだなと実感しました。
私はコーヒーに重ね合わせながら、まったく同じだなと感じ入りました。
ヴァシュロンの醸造家ジャン・ローランさんがとなりにすんでいる
日本人の中田さんという女性に声をかけてくださって彼女にドメーヌ内を
案内して頂きました。中田さんはソムリエで、フランス人の旦那さまと
共に、ワイン関係の仕事を広くされています。
中田さんに頂いた小さな冊子「22 RECETTES DU CENTRE LOIRE
AU SOLEIL LEVANT」。(日本の料理家の方がレシピを写真も日本の
方が撮っていて、フランス語で書かれた素敵なレシピブックです)
「中央ロワールと日本の22のレシピ」という意味になりますが、
「日本」は本来ならJAPON、ではなぜSOLEIL LEVANT?
SOLEIL LEVANTは訳すと「日出ずる国」。
中田さんの説明によると「フランス人の中には、日本のことを“日出ずる国”
と呼ぶ人が最近多いのです。例えば収穫直前のワインの畑に日本人が手伝いに
来た時に『日出ずる国の人が来てくれたから今年のぶどうはおいしいし
いいワインができるだろうね!』と言うのだそうです。
日本人として、そのように言われることは何だかとても不思議です。
同時に有り難く、うれしいことでもあると思いました。